今年12月、レバノン北部のネアンデルタール人の住居跡で、素晴らしい保存状態の彫刻が発見されました。この極めて精密な女性像は、マンモスまたはアフリカゾウの牙に掘られており、およそ45000年前のものと推定されています。顔立ちからネアンデルタール人女性がモデルになっていると考えられますが、ネアンデルタール人の作なのか、この時期に共存していたホモサピエンスの作なのかは意見が分かれるところです。いずれにせよ、この彫刻は文字通り人類史上最古のアイドル(偶像)であり、精密な技巧は美術史を塗り替える大発見です。