「え、マジ？私が勇者？ウケるんだけど！」 スマホの画面を二度見、いや三度見した。 プレイしていたオンラインゲーム『エリュシオンファンタジア』のイベント告知ページ。 そこにデカデカと表示されていたのは、「異世界召喚キャンペーン」の文字。 まさか、これが現実になるとは……。 私は、ごく普通の女子大生、本名、雨宮あかり。 趣味はゲームと食べ歩き。 特技は、ゲームで培った驚異的な記憶力と、美味しいものを見つける嗅覚。 運動神経は……聞かないでください。体育の授業はいつも見学でしたから。 その日も、いつものように『エリュシオンファンタジア』のイベントに参加していた。 画面の中で、華やかな魔法が飛び交い、勇者たちがモンスターをバッサバッサとなぎ倒していく。 私もお気に入りのキャラクターを操作し、クエストをこなしていた。 突然、画面が真っ白になり、強烈な光に包まれた。 「うわっ！何これ！？」 思わず目を瞑った次の瞬間、私は見知らぬ場所に立っていた。 そこは、まるで絵本から飛び出したような、幻想的な森だった。 高くそびえ立つ巨木、きらきらと輝く小川️、そして、何よりも驚いたのは、周りの景色が、ゲームの中で見たものと全く同じだったことだ。 「え？ここ、ゲームの中……？」 あたりを見回していると、背後から声が聞こえた。 「おお、ついに勇者様がお目覚めになられた！」 振り返ると、そこにいたのは、尖った耳を持つ、美しいエルフの男性だった。 「勇者？私が？」 混乱する私に、エルフの男性は丁寧に説明してくれた。 ここは、まさに『エリュシオンファンタジア』の世界そのものであり、私は伝説の勇者の末裔として召喚されたのだという。 魔王の復活が迫っており、私にその封印を託したい、と。 「いやいや、ちょっと待って！私、ゲームは得意だけど、剣なんて持ったことないし！」 必死に抵抗する私に、エルフの男性は優しく微笑んだ。 「ご心配には及びません。勇者様には、特別な力が宿っております。そして、心強い仲間も現れるでしょう。」 そう言われたところで、遠くから何やら騒がしい声が聞こえてきた。 「酒だー！肉だー！」 「こら！バルド！静かにしろ！」 エルフの男性が苦笑しながら教えてくれた。 「あれは、ドワーフのバルドと、人間のルシアンです。勇者様の仲間となる者たちです。」 そうして、私の異世界冒険譚が幕を開けたのだった。 最初は戸惑いばかりだったけれど、この世界で出会う人々や、美味しい食べ物、そして何よりも、自分の中に眠る力に気づいていくうちに、私は次第に勇者としての自覚を持つようになっていく。 「えっと……バルドさんと、ルシアンさん、ですよね？」 私は、目の前にいる二人の顔を交互に見た。 バルドは、見るからに屈強なドワーフの女性だった。 身長は私よりも少し低いぐらいだが、鍛え上げられた筋肉は、岩のように硬そうだ。 手に持った巨大なハンマーは、一体何キロあるのだろうか。 豪快に笑う顔は、どこか親しみやすい。 一方、ルシアンは、ため息が出るほど美しい青年だった。 金色の髪は肩まで伸び、透き通るような青い瞳は、まるで宝石のようだ。 しかし、その表情はどこか気だるそうで、常に周囲を見下しているような雰囲気を醸し出している。 「ああ、私がルシアンだ。貴様が噂の勇者か。ふん、思ったより凡庸だな。」 ルシアンは、私を値踏みするように見つめながら、鼻で笑った。 「失礼ね！私はゲームの腕は一流なのよ！」 思わず反論してしまった。 「ほっほっほ！お嬢ちゃん、元気があってよろしい！」 バルドは、豪快に笑いながら、私の肩を叩いた。 あまりの力強さに、よろけてしまった。 「わしはバルドじゃ！これからよろしく頼むぞ！」 こうして、私とルシアンとバルドの、凸凹トリオの冒険が始まった。 最初の目的地は、近くの村だった。 村には、最近モンスターが出没するようになったという情報があり、私たちが調査に向かうことになったのだ。 道中、ルシアンは相変わらず皮肉ばかり言っていたが、バルドは色々な話をしてくれた。 この世界の歴史、文化、そして……食べ物の話️！ バルドは、各地の珍しい食材や料理について、目を輝かせながら語ってくれた。 （つづく） 全部を載せたいのですが制限があるため、もし続きが気になる方は私のブログ「MochiMermaid’s AI Art Adventures」をご覧ください。気に入っていただけたらハートマークをタップお願いします！