魔法の森の奥深く、神秘に満ちた月明かりが木々の間を縫うように差し込んでいた。そこに佇むのは、銀髪をたなびかせ、青い羽を持つ妖精のような少女。彼女の名はルナ。 ルナは森の守護者であり、月の力を宿す者だった。毎満月の夜、彼女は森の中心へと舞い降り、月の光を集める儀式を行う。その光は、魔法の森とそこに住まう全ての生き物たちを守る力となるのだ。 この夜も、ルナは目を閉じ、胸元の宝石に月の力を集めていた。森の妖精たちは、彼女の周りで舞い、きらめく光の粒となって儀式を見守る。 突如、暗闇から不穏な気配が漂い始めた。森を蝕もうとする影。ルナは目を開け、羽を大きく広げる。彼女の宝石が輝きを増し、月光と共鳴する。 「恐れることはない」ルナの声が森全体に響き渡る。「私たちには光がある。そして、互いがいる」 その瞬間、森全体が月の光に包まれ、影は消え去った。魔法の森に再び平和が訪れ、妖精たちの歓声が木々を揺らす。 ルナは微笑み、月に向かって感謝の祈りを捧げた。彼女は知っていた。この神秘の森が、彼女の心の故郷であることを。そして、月明かりが導く限り、この場所を守り続けることを。