スマホの予測変換が「終焉」と言ってくるんだが [2]
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AIツール:その他
モデル:flux1-schnell
([1]からのつづき)
でも、そんな不安がありながらも、私の指は無意識のうちにスマホを手に取っていた。恐る恐る「シャワー」と打つ。
「落雷」
バカな。今は冬。雷なんて鳴るはずがない。私は笑ってシャワーを浴びた。
その数時間後──。
私の住むマンションのすぐ近くに、雷が落ちた。
偶然が続きすぎて、もはや偶然とは思えなくなってきた。これは一体……?
雷が落ちた瞬間、部屋全体がフラッシュのように白く光った。
「ぎゃああああ!!!」
私は飛び跳ねるようにソファの上に避難し、スマホを抱きしめた。窓の外では電柱が火花を散らしながら、どこかの家のブレーカーが落ちたようで、一部の建物が停電していた。
いや、ちょっと待て。これ、偶然?本当にただの偶然?
──いやいやいや、こんなピンポイントで的中する偶然があるわけないでしょう⁉
私は震える手でスマホを握りしめた。もはやこれは"予測変換"なんかじゃない。未来予知だ。いや、それどころか……もしかして、このスマホが"未来を決めている"んじゃ?
「まさか……ね?」
自分で言いながら、背筋がゾクッとした。私は息を呑み、スマホのメモアプリを開いた。もし、これが偶然ではないなら、次の予測変換を試せば答えが出るはずだ。
試しに、何気なく「今日」と入力する。
──「終焉」
「…………」
……。
「いやいやいやいや、やめてやめてやめて⁉」
全身から血の気が引く。まさか、今日……何かヤバいことが起きるの?
私は慌ててスマホを置き、部屋をぐるぐる歩き回った。何かの間違いだ。スマホがたまたま変な変換をしてるだけ。そう、ただのバグ。
「そ、そうだ!スマホを変えればいいんだ!」
私はクローゼットを開け、昔使っていた古いスマホを引っ張り出した。電源を入れて、恐る恐る同じように「今日」と入力する。
──「晴れ」
「……ほら、やっぱり。」
私は安堵のため息をつき、スマホを机に放った。しかし、その瞬間💨
バチッ!!!
「ぎゃっ!!!」
さっきまで使っていたスマホが、一瞬、異常に熱を持ったかと思うと、画面が暗転した。
「な、何……?」
おそるおそる拾い上げると、画面には真っ黒な背景に、一行の文字が浮かび上がっていた。
『逃がさないよ』
──このスマホ、一体何者⁉
「ひっ……!!!」
私はスマホを放り投げた。まるで呪われた人形みたいに、それはベッドの上に無音で転がる。
──見間違い?いや、そんなはずない。確かに画面には「逃がさないよ」と書かれていた。
まさか、誰かがハッキングしてる?それとも……本当に何か"得体の知れないモノ"が憑いている?
私は震える手でスマホを睨んだ。しばらくすると、ゆっくりと画面が明るくなり、再び文字が浮かび上がる。
『予測変換は未来を示すもの』
「……は?」
思わずツッコミを入れた。いや、知ってるよ!そんなことは大前提なのよ!問題は、なんでこのスマホが、まるで意志を持ってるみたいに話しかけてくるのかってこと‼
「ちょ、ちょっと待って、これは何かのドッキリ?」
([3]に続く)