やっと来た、イオンモール！ずっとずっと憧れてた、大きなショッピングモール。私の名前は由美、田舎でのんびり暮らしてる18歳だ。最寄りのコンビニまで車で20分、そんな場所に住んでる私にとって、イオンモールは夢の国みたいな場所だった。 「えへへ、夢みたい……！」 初めてのイオンモールに足を踏み入れて、私は思わず顔がほころぶ。天井が高くて、キラキラした照明が広い空間を優しく照らしている。どこまでも続くような広いフロアに、ずらっと並んだおしゃれなお店たち。ウインドウに飾られたカラフルなディスプレイや、行き交う人々の楽しそうな声。全部が新鮮で、私の心はドキドキしっぱなしだ。 私は薄いブルーのワンピースに、シンプルなスニーカーを合わせてきた。少しだけおしゃれしてきたけど、周りにはもっと派手で可愛い服の人たちがたくさんいて、なんだか都会の雰囲気に圧倒される。けれど、そんな気持ちもどこか心地よくて、ずっとワクワクしていた。 ふと、スマホのカメラを取り出して、自分の顔を映してみる。柔らかい光が差し込んで、髪の毛がほのかに青みを帯びて見える。自分じゃないみたいにおしゃれに見えて、思わず何枚も写真を撮ってしまう。キラキラした天井の照明と、背景の白と金色が混ざったような明るい色合いが、私をさらにドキドキさせてくれる。 「ねぇ、由美ちゃん！フードコート行こうよ！アイスとかいっぱいあるよ！」と友達が私を手招きしている。 フードコートも、これまた広くて驚きだ。あちこちにお店が並んでいて、見たこともないようなメニューがたくさん。クレープにアイスクリーム、ラーメンやピザまで揃っている。田舎では、食べ物屋さんといえばおばあちゃんが営むうどん屋か、地元の焼き鳥屋くらいだから、こんなに色んなものが一度に見られるなんて、夢みたいだ。 「何食べる？由美ちゃん、今日ぐらい好きなもの全部食べちゃいなよ！」と友達がまた笑う。 「じゃあ、アイスとクレープと…あ、でもラーメンもいいなぁ…全部欲しい！」と私も大きな声で応えた。フードコートで自由に食べたいものを選べる贅沢なんて、なんて素晴らしいんだろう。まるで映画のワンシーンみたい。 しばらく食べ歩きを楽しんで、次はファッションフロアに移動。そこもまた広くて、まるでおしゃれな世界に迷い込んだみたい。色鮮やかな服やアクセサリーがいっぱい並んでいて、見ているだけで目がキラキラしてくる。ショーウィンドウの前で、私は何度も立ち止まっては、憧れの洋服を眺めてしまう。 「あのスカート可愛いなぁ…試着してみたいけど、ちょっと勇気がいるかも…」とぼそっとつぶやくと、友達が背中を押してくれた。 「大丈夫だって！せっかく来たんだから、やりたいこと全部やろうよ！」 そう言われて、ついに思い切って試着室へ。フリルのついたピンク色のスカートを履いてみると、いつもの自分じゃないみたいで恥ずかしいけど、ちょっと嬉しい気分になる。鏡に映る自分が、どことなく都会っぽく見えるのが不思議だ。結局、そのスカートは買わなかったけど、試着しただけでちょっと大人になれた気がした。 「由美ちゃん、楽しんでる？」と友達がにっこり笑って聞いてくる。 「うん、すっごく楽しい！来る前は緊張してたけど、来てよかった。なんか、今すごく幸せ！」と私は胸の内の喜びを伝える。 最後にお土産コーナーで、家族にクッキーとお菓子を買うことにした。普段は地元のお土産なんて全然気にしないけど、今日は特別。お母さんやおばあちゃんにも「イオンモールに行ってきたんだよ！」って話したくなる。私の田舎暮らしにはない、新しい世界を少しだけ見てきた証みたいで、大切に抱えて帰ろうと思った。 帰り道、私は友達と「また一緒に行こうね！」って約束を交わした。イオンモールという憧れの場所で、たくさんの新しい体験ができたこと、心から感謝している。次に来るときは、もっと大胆に自分を表現してみようかな。