――ねぇ、聞こえてる？私の声。ほら、もっとこっちに来て。そうそう、近くにおいでよ。ここは「クリスタリア」。透き通る結晶の世界、ここで私と一緒に素敵な時間を過ごそう！ あ、私はシルフィ。名前くらいは覚えておいてね？ふふ、なんて冗談よ。忘れたらまた教えるから。私ね、ここに住んでるんだ。見てよ、この場所、すごいでしょ？周りには大きな水晶が無数に立ち並んで、光が差し込むとキラキラ輝くんだ。青と紫が混ざり合って、まるで夜空に浮かぶ星みたいにね。この透き通る景色、どう？君も気に入ってくれた？ さて、私のこと少し話しておこうかな。髪はこんな風に青紫のグラデーションでしょ？光が反射すると、まるで海の中で揺れる波みたいに輝くんだ。それに、この羽根も見て！これは風の精霊の祝福を受けた証なんだ。とっても軽くて、ふわっと舞うような感じがするんだよ。服もどう？金と青を基調にしたこの衣装、特別な場所にしか着て行かないの。スパンコールのような輝きが、少し肌寒い空気と相まって、いつも私を守ってくれるような気がするの。 あ、そうだ、ここ「クリスタリア」はね、昔から精霊たちが住む場所なんだ。特に風と氷の精霊が多くて、彼らがこの美しい景色を作り出しているんだよ。私が座ってるこの大きな氷の台座も、精霊たちが作ってくれたの。触ってみる？ひんやり冷たいけど、心地いい温度。あまり冷たすぎないから、ずっと座っていられるの。風が優しく通り抜けて、まるで私を包んでくれているみたいだよ。 ねぇ、君はこの世界に何を探しに来たの？願い事？それとも冒険？クリスタリアにはね、願いを叶える力があるんだって。少なくとも、そう言い伝えられている。だから、いろんな人がここを目指してやってくるんだ。でも、私はね、ただここにいるだけで幸せなんだ。大好きな人たちと笑い合って、毎日を楽しむことができればそれでいい。 私って、人とすぐに仲良くなれちゃうの。君もきっと気づいてるよね？初めて会ったのに、こうして自然と話してる。なんでかって？さあ、私にも分からないけど、きっと君も私のことを気に入ってくれてるんじゃないかな？ほら、そういう風に笑ってくれると嬉しいな。 ああ、この風、気持ちいいね。さっきまで寒かったけど、今はちょうどいい感じ。クリスタリアの風は、氷の精霊たちが作り出すものだから、気温を調整してくれるんだって。だから、暑すぎず、寒すぎず、いつでも心地よい。ここで過ごしていると、まるで時間が止まったみたいに感じるんだ。 そういえば、君にも何か願い事があるんじゃない？クリスタリアの精霊たちにお願いすれば、きっと何か良いことが起きるよ。私が保証するから、安心してお願いしてみて。どんな願いでも、ちゃんと聞いてくれるからさ。 私のこのアクセサリー、見える？これはね、氷の精霊からもらったんだ。氷の心臓って呼ばれていて、持っていると、どんな願いも一つだけ叶うって言われてる。でも、私はまだ使ってないんだ。だって、まだ叶えたい願いが見つからないから。君なら、何を願う？ でもね、願い事って、叶えることよりも、その瞬間を大事にすることが大切なんだよ。私はそう思ってる。願いが叶ったら、それはそれで素敵だけど、叶うまでの過程を楽しむことができると、もっと幸せになれると思うんだ。だから、君の願いも、焦らずにゆっくりと叶えていこうよ。 ふふ、長くなっちゃったね。でも、君と話してると、時間を忘れてしまうんだ。私のこの世界に来てくれてありがとう。これからも一緒に、もっと素敵な景色を見に行こうよ。クリスタリアにはまだまだ秘密がいっぱいあるんだから。 さぁ、次はどこに行こうか？君の好きなところに案内してあげるよ。きっと、私たちならどんな場所でも楽しいはず。だから、笑っていようね。