古びた大図書館の扉が、軋むような音を立てて開きました。少女は恐る恐る中に足を踏み入れます。天井まで届きそうな本棚が立ち並び、その間を縫うように細い通路が続いています。 館内は薄暗く、空気中に漂う埃が光の筋を作っています。少女は好奇心に駆られて、ゆっくりと歩みを進めます。突然、彼女の目に不思議な光景が飛び込んできました。一冊の本が淡い青い光を放っているのです。 驚きと戸惑いを感じながらも、少女はその本に手を伸ばします。指先が表紙に触れた瞬間、まるで電気が走ったかのような感覚が全身を包みました。そして、信じられないことが起こったのです。 少女の周りの空気が揺らめき、本から飛び出した文字や絵が宙を舞い始めました。彼女は思わず目を閉じましたが、再び開けると、自分の手から光の粒子が溢れ出ているのに気づきました。 「これが...魔法？」少女は自分の声に驚きました。 図書館全体が生き生きとし始め、本たちが棚から飛び出し、空中で踊るように回転しています。少女は自分の意志で光の粒子を操れることに気づき、その光で本の中の物語を現実世界に描き出すことができました。 空想の生き物たちが現れ、少女の周りを飛び回ります。彼女は喜びと驚きで胸がいっぱいになりました。この魔法の図書館で、彼女は想像もしなかった冒険の扉を開いたのです。 少女は微笑みながら呟きました。「ここで私、新しい物語を紡いでいけるのかもしれません」 そして彼女は、魔法の世界へとさらに深く足を踏み入れていくのでした。