やあ、みんな。私の名前はエリーナ。22歳の森の守護者だよ。今は西暦2024年だけど、私がいるのは遥か昔の古代ケルト時代。不思議に思うかもしれないけど、ここは時間の流れが特殊な「永遠の森」なんだ。 今日も朝からこの森を巡回してるんだけど、ちょっと休憩。木漏れ日が気持ちよくて、つい座り込んじゃった。緑色の上着に赤いスカート、白いブラウス...この服装、現代の人からすると奇妙に見えるかもね。でも、これが私たち守護者の正装なんだ。黒いウエストベルトがアクセントになってて、私的にはお気に入り。 髪は黒くてちょっとウェーブがかかってるの。風に揺られると、森の香りがふわっと広がるんだ。目は茶色で、よく「優しそうな目をしてるね」って言われるけど...どうかな？ ふふ、こんな風に座ってると、まるで森に溶け込んでいくみたい。木々のざわめきや小鳥のさえずり、時々聞こえる小動物の足音...全部が音楽みたいで心地いいんだ。 でも、この平和な時間も長くは続かないんだ。だって、私には使命があるから。 「エリーナ、聞こえますか？」 あ、呼ばれてる。これは長老の声。テレパシーで話しかけてくるんだ。 「はい、聞こえています。何かあったんですか？」 「時の歪みが...近づいています。準備を...」 長老の声が途切れた。これは良くないサインだ。時の歪み...それは私たちの世界と現代世界の境目が曖昧になる現象のこと。もし放っておいたら、両方の世界に大きな影響が出かねない。 立ち上がって、深呼吸。柔らかな土の感触を足の裏で確かめながら、決意を固める。 「よし、行こう」 私は森の奥へと歩き出した。木々が道を開いてくれる。まるで私の決意を感じ取ったかのように。 歩いていると、不思議な光景が目に入った。現代の都市の景色が、ぼんやりと森の向こうに見える。高層ビル、車、電線...全てが幻のように揺らめいている。 「これが...時の歪み」 私は両手を広げ、呪文を唱え始めた。古代ケルト語で紡がれる言葉が、森全体に響き渡る。 するとどうだろう。森の木々が光り始め、その光が私の体を包み込んでいく。まるで森全体が私と一体化したかのような感覚。 そして... 「おい、そこの君。何をしているんだ？」 突然聞こえた声に、私は我に返った。目の前には現代の服装をした男性が立っている。 「え？あの...私は...」 言葉に詰まる私。男性はキョトンとした顔で続けた。 「撮影なら許可が必要だよ。それに、そんな格好で森に入るのは危ないから」 撮影？格好？ 私は自分の服を見下ろし、そして周りを見回した。そこにあったのは、現代の森林公園の風景。古代ケルトの森はどこにも見当たらない。 「あの...すみません。私、どこにいるんでしょうか？」 男性は心配そうな顔をして答えた。 「ここは○○自然公園だよ。具合でも悪いのかい？」 私の頭の中で、様々な考えが渦を巻く。これは夢？それとも現実？私の記憶は本物なのか、それとも作り物なのか？ そして、ふと気づいた。もしかしたら、私は... 「あの...今日は何年なんでしょうか？」 「2024年だよ。大丈夫かい？」 2024年...私がいたはずの時代から遥か未来。そして、私がつい先ほどまでいたはずの「現在」。 突然、全てが繋がった気がした。私は...小説の登場人物だったんだ。そして今、その物語が終わりを迎えようとしている。 読者の皆さん、最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。私の物語は、ここで幕を閉じることになりそうです。でも、これで終わりじゃない。皆さんの想像の中で、私の冒険はこれからも続いていくはず。 さあ、新しい物語の始まりです。次は、どんな冒険が待っているでしょうか？それは...皆さん次第かもしれませんね。