深夜0時15分のデザイン画 / Love Arrives at Midnight Convenience
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AIツール: StableDiffusion
モデル:reproductionSDXL_2v12
真夜中のコンビニエンスストアは、いつもと違う空気に包まれていた。蛍光灯の白い光が床に落とす影が、まるで誰かの想いを映し出しているかのよう。
私、桜井雪(ユキ)は、レジカウンターに立ちながら、またあの人が来るかもしれないという期待を胸に秘めていた。
「いらっしゃいませ」
声に出す度に、緊張で声が震えていないか気になってしまう。深夜のコンビニって、こんなにもドキドキする場所だったっけ。
私は19歳。昼間は服飾の専門学校に通い、夜はここでバイトをしている。将来はパリでデザイナーになるという夢を追いかけているけれど、今の私にはもう一つ、密かな楽しみができてしまった💭
それは、毎晩決まった時間に来店する、あの優しい目をした男性客のこと。
「今日も遅くまでお疲れさま」
深夜0時15分。いつもの声が聞こえた瞬間、私の心臓は大きく跳ねた。
スーツ姿でネクタイを少し緩めた彼が、疲れた表情で笑いかけてくれる。優しい目元に添えられた疲労の影が、なぜか愛おしく感じられた。
「い、いつもありがとうございます!」
慌てて返事をする私の声が、少し裏返ってしまう。恥ずかしい。でも、彼は優しく微笑んでくれる。
母は私のことを「夢見がちな子」と言う。確かにその通りかもしれない。でも、こんな何気ない日常の中にも、きっと素敵な物語は隠れているはず。
私は今日も、レジを打ちながら、彼の指先が商品に触れる瞬間を、こっそりと観察していた。
「おつりは288円になります」
私の声が、夜の静けさに溶けていく。レジ打ちの音が、まるで私の心臓の鼓動のように響く。
彼は、カウンターに置かれた小銭を丁寧に拾い上げる。その仕草には不思議と品があって、私は思わず見とれてしまう。
「ありがとう。それじゃあ、また」
彼が去っていく背中を見送りながら、私は今日も言えなかった言葉を飲み込んだ。名前を聞きたい。でも、バイト中にそんなことを訊くのは、きっと失礼だよね。
専門学校の友達の美咲には、この話を少しだけ打ち明けている。
「それって、完全に恋じゃん!」
彼女はキラキラした目で私を見つめた。
「違うよ!ただの常連さんだよ...」
否定する言葉とは裏腹に、私の頬は熱くなっていた。
実は、私には誰にも言えない秘密がある。先日、彼の会社の名刺が財布から落ちているのを見つけたのだ。拾って渡そうとした時、彼の名前を見てしまった。佐藤翔太。32歳。システムエンジニア。
その名刺を渡すことができなかった私は、今でもそれを制服のポケットに入れたまま。毎晩シフトに入る時、その存在が私の心を重くする。
でも、この恋は叶わないものだと分かっている。パリへの留学を目指して、毎日デザインの勉強を必死でしているのだから。
「ユキちゃん、商品補充お願いできる?」
先輩の声で我に返る。バイトの時間は、夢想にふける暇なんてないはずなのに。
カップ麺の棚に向かいながら、私は深いため息をついた。このままでいいのだろうか。夢を追いかけることと、この胸の高鳴りと、どちらも大切な気がして。
お客様の「いらっしゃいませ」の声が響く。慌てて振り返ると、またあの人だった。今日は二度目の来店。
「あの、さっき買ったおにぎり、梅じゃなくて鮭だったみたいで...」
彼が困ったように笑う。その表情があまりにも素敵で、私の心は、またしても大きく揺れ動いた。
「申し訳ございません!すぐに交換させていただきます」
私は慌てて新しい鮭おにぎりを取りに行った。こんな風に二度も会えるなんて、今日は幸運な日かもしれない。
「いつも夜遅くまで働いてるんですね」
商品を交換しながら、彼が優しく話しかけてきた。
「はい。昼間は専門学校に通ってるので...」
「専門学校?」
彼の声には純粋な興味が込められていて、私の心臓は早鐘を打ち始めた。
「服飾の専門学校です。デザイナーになりたくて...」
言葉が途切れる。夢を語ることは、いつも少し恥ずかしい。でも彼は、むしろ嬉しそうな表情を浮かべた。
「それはすごいね。デザイナーか...」
彼の言葉に、私の胸は少し温かくなった。
その夜、私は制服のポケットに入った名刺の存在を、いつもより強く意識していた。このまま黙っているのは、誠実じゃない気がする。
(つづく)
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