初めまして、わたしはセレスティア・ラピス。年齢は27歳、光の翼教団において守護者の役職を務めています。この場所は「アルファエルの聖堂」と呼ばれる神聖な地。どこか厳かで、しかし穏やかに包まれるような空気が漂っています。白と黒を基調とした教団の制服を纏い、金の装飾が胸元や肩に輝いているのを感じながら、静かにその場に立っています。帽子も制服に合わせて、端正に仕立てられたもの。今日も風が優しく吹き、銀色の髪をそっと揺らしている。 「守護者」と聞くと、きっと堅苦しい役割だと思われるかもしれません。でも、わたしの役目はただ人々を守ることだけではありません。この世界に住まう全ての者たちが、平穏で幸せな日々を過ごせるように、微笑みと共に支え続けること、それがわたしの使命です。教団の一員として、また一人の女性として、誰もが安心できるような温もりを届けたいのです。 今日はその聖堂の一角で、少し特別な日を迎えています。大きなステンドグラスから差し込む光が、柔らかな虹色の輝きを放ちながら床を彩っている。その美しい光景に思わず息を呑む。外の空気は涼しく、風がほんのり甘い花の香りを運んでくる。ああ、これはきっとジャスミンの香りだろうか。聖堂を包む静けさの中で、わたしはその心地よい空間を存分に味わいながら、今日という日を思い返していた。 「セレスティア様、いよいよです。」 控えめな声が背後から聞こえ、わたしは振り返る。そこには、いつもわたしを支えてくれる教団の仲間、エミリアが控えている。彼女の表情も少し緊張気味だが、同時に期待に満ちている。今日は、長い間準備してきた「光の祝祭」の日。教団に集まった人々に、平和と希望を届ける重要な儀式だ。 わたしは静かに微笑みながら、エミリアに頷く。心の中で、わたしが守るべき大切な人たちのことを思い浮かべる。友人たち、そして教団の一員である仲間たち。彼らは皆、わたしにとってかけがえのない存在だ。博愛主義の精神を胸に抱き、どんな困難が訪れようとも、わたしは全力で彼らを守ると心に誓った。 「準備は整った。いざ、光の祝祭を始めよう。」 わたしは大きく息を吸い込み、前へと進み出る。聖堂の扉がゆっくりと開かれ、そこには数多くの人々が集まっていた。彼らの視線が一斉にわたしへと向けられるが、緊張することはない。むしろ、その温かな眼差しがわたしの背を押してくれるように感じる。足音が響く中、わたしはしっかりとした一歩一歩を踏みしめ、聖堂の中央へと歩みを進めた。 「皆さん、今日は光の祝祭にご参列いただき、心から感謝いたします。」 声を高らかに上げながら、わたしは優しく微笑む。風に揺れる銀髪が、肩にふわりと落ちるのを感じつつ、今日という特別な日が、人々の心にしっかりと刻まれることを願っていた。この瞬間、教団の一員として、また守護者として、わたしは全てをかけてこの場を守る。そして、いつか皆が幸せな未来を迎えることを願いながら、その願いを光の翼に乗せて送り出すのだ。 光の祝祭は、静かで厳か、しかしどこか心が温まるようなひとときだった。祝福の言葉が響き渡り、花びらが舞い、教団の人々が誓いを立てる姿に、わたしは深い感動を覚えた。皆がそれぞれの未来を信じ、光へと向かうための力を得たのだと感じる。 式が終わると、人々は次々にわたしの元へと集まり、感謝の言葉を伝えてくれた。その一つ一つが、わたしの心を満たし、何よりの報いとなった。皆が微笑んでくれる、その姿がわたしにとって最高の喜びだった。 こうして、わたしの使命は終わりを告げるわけではない。むしろ、これからが本当の始まりだ。人々の笑顔を守るため、わたしはこれからも教団の守護者として歩んでいくだろう。この広い世界で、どんな困難が訪れようとも、わたしは決して挫けない。 光の翼は、永遠に輝き続けるのだから。